豊川の事件について、日本自閉症協会・東京都支部・アスペルガー部会から報道機関に対して配布された依頼文書を転載させていただきました
豊川事件について
EventInfomation
資料タイトル
豊川市の17才少年が「アスペルガー障害」との報道に関して
元資料等
豊川の事件で厚生省記者クラブへ(2000.12.26)
日時
2000年12月26日(火)
経路/処理
厚生省・記者クラブにて報道機関に配布
資料作成・提供
日本自閉症協会・東京都支部・アスペルガー部会
問い合わせ先
東京都支部
資料詳細
報道関係の方々へのお願い
[豊川市の17才少年が「アスペルガー障害」との報道に関して]
12月23日に各新聞等報道機関で愛知県豊川市の事件の少年が「アスペルガー障害」との記事が掲載されました。私達親は今回の事件の被害に遭われた方に対し深く哀悼の意を表すとともにこのような犯罪を心から憎むものです。ただ私達アスペルガー症候群の親達はその報道がもたらす影響について大変心を痛めて、心配しております。 私達はこの事件の報道にあたられる方々に次のことを配慮してくださいますようお願い致したいと思います。
- アスペルガー症候群は真面目な子が多く、ほとんど犯罪とは結びつかないと思います。健常者の犯罪率から考えて、少ないと言えるのではないでしょうか。
- 今、アスペルガー症候群がどのような障害であるかということは社会的にほとんど知られてはおりません。今回の報道ではアスペルガー症候群の一面しか伝えていないと感じられる記事もあり「アスペルガー症候群」=「危険」というイメージを与えかねない危惧を感じます。障害特性を理解されていない一般の方々にアスペルガー症候群という言葉だけが、悪いイメージを持って一人歩きしてしまわないかという懸念を禁じ得ません。
- アスペルガー症候群児・者は言語の理解能力を普通に持っている人達です。非常に感じやすい面もあり、今回の記事が本人達に与える影響が心配されます。本人達が不安を増大させないように、報道への配慮を切にお願いします。特に視覚刺激を強く受けることから「アスペルガー」という人目を引く見出しは避けて頂きたたいと思います。
- 親達は日頃、アスペルガー症候群の障害特性を社会に理解してもらえずに、悩み傷ついています。この報道で親達はさらに社会の正しい理解が得られにくくなるのではないかとの心配を増しております。皆様にもアスペルガー症候群児・者を理解してくださるよう心からお願いいたします。
- アスペルガー症候群児・者の中には成人になるまで障害と知らずにいた者も多く見受けられます。かれらは周囲から理解されずに非常に孤独な生活を送っていることが想像されます。これは一つはアスペルガー症候群に対応する医療機関が非常に少なく診断までなかなかたどり着かないため、また教育や福祉に関係する方々でも彼らを理解している方は限られているためです。医療、教育、福祉関係者の方がもっと理解を深め、連携して彼らを支えるなら、彼らはより柔軟に社会に適応し、安定して生活できるものと思います。
以上のことをご理解頂いて今回の報道にあたられますよう私達親は皆様にお願いしたいと思っております。
2000年12月26日
日本自閉症協会東京都支部
アスペルガー部会
(高機能自閉症・アスペルガー症候群児者親の会)
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