小児科(小児神経内科・遺伝科など)での診察のお願い
自閉症スペクトラム(自閉症やアスペルガー症候群)は育て方の不良や経験不足などで生じるのではなく脳の特徴によってもたらされるということがわかっています。
しかしその脳の特徴が引き起こされた原因は解明されてはおらず、おそらくは子どもによって様々な要因(育て方以外の)が関係しているのだろうと考えられています。
例えば英国の自閉症研究の第一人者であるバロン・コーエンは(1)遺伝に関連した状態(2)胎児感染や乳幼児期の脳炎などのウイルス感染症(3)代謝異常(4)先天性異常症候群などの多くの状態が自閉症に合併している場合があると述べています。
自閉症の1〜4%には結節性硬化症(遺伝に関連した疾患で皮膚症状や脳腫瘍などが出現)がみられるとする報告は多く、自閉症の子どものうち身体的診断名も同時にもつ子どもは十数%に及ぶだろうとする研究もあります。
大半の自閉症の子どもは遺伝学的、小児神経内科的な診察・検査をしても現在の医学で知られている身体的診断名には相当しませんし、仮に身体的診断名が確定しても療育以外の治療方法が検討されるのはごく例外的です。ただ自閉症と合併することのある一部の身体的診断名では今後の経過が一般的な自閉症の子どもとは異なることも知られており、それを知ることが子どもへの長期的な支援方針を考える上で重要な意味をもつことがあります。
よこはま発達クリニックは精神科の専門クリニックで、私共は小児科的(小児神経内科的・遺伝科的)な診察に関しては十分な経験も技術ももっておりません。また必要な検査をする設備もありません。上記の小児科的な診察に関しましては専門病院での診察をお願いしております。
特に下記のような状況にも当てはまる場合には、初診前に小児科的な診察をご利用いただくことを強くお勧めしております。
- 運動発達に後戻りがある
(以前より、転びやすくなった、物を取り落としやすくなったなど)
- 皮膚に次のような症状がある
■頬に粟粒大の赤い盛り上がりがある
■白く色が抜けた部分(白斑)が複数ある ■褐色のしみ(カフェオレ班)がある(いくつもある、あるいは大きい)
■皮膚から盛り上がった、あるいは皮膚の上から触れることのできる、しこりがある
- てんかんを合併している
- 頭が平均より際立って大きい・または小さい
またAD/HD(注意欠陥/多動性障害)と診断され後に代謝異常など小児科的な疾患が判明した例の報告もあります。自閉症スペクトラムに限らず、発達に遅れや偏りの見られる子どもでは、まずは身体的診断名の有無を確認しておくことが療育相談を安心してご活用いただく前提となります
発達障害に関する専門的な小児科医(小児神経内科・遺伝科など)の診察がどこで受けられるかは地域によって事情が異なります。またそうした専門病院の多くは紹介状を必要とします。
申し訳ありませんが、診察を受けておられない方のご紹介状を当クリニックで作成することはできません。まずお近くの小児科でこの説明文を提出され、ご相談・ご紹介を頂くことをお勧めします。よろしくご検討ください。
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